【免許取得時期に関する調査】最適な取得時期は「大学在学中」が最多
一方で長期休暇期間(春休み・夏休み)に教習を受けることのデメリットも明らかに
自動車免許を取得している方を対象に、「駆け込みの免許取得」に関する調査を実施しました。
学生の長期休暇期間(夏休み・春休み)は、時間に余裕があることから、学生の「免許取得のタイミング」として選ばれることが多く、教習所の繁忙期になります。
では、実際にどれくらいの方が教習所の繁忙期である夏休み・春休みに免許を取得したのでしょうか。
また、免許取得を先延ばしにしていて、駆け込みで免許を取得することになった方はどの程度いるのでしょう。
そこで今回は自動車免許を取得している方を対象に、「駆け込みの免許取得」に関する調査を実施しました。
<調査サマリー>
・免許取得は「高校卒業前後」の取得が主流。理由は「時間の余裕」と「休暇の有効活用」
・長期休暇中の教習所の混雑を7割以上が実感
・約2割が「駆け込み取得」だったと回答。「学業やバイトが忙しい」「予約がとりづらそう」が先延ばしの主因
・最適な取得タイミングは「大学在学中」が最多
・合宿免許の利用経験者は約1割。魅力は「短期集中」「費用の安さ」「楽さ」
調査概要:「駆け込みの免許取得」に関する調査
【調査日】2025年4月4日(金)~2025年4月5日(土)
【調査方法】PRIZMAによるインターネット調査
【調査人数】1,012人
【調査対象】調査回答時に自動車免許を取得していると回答したモニター
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
免許を取得した時期は「高校3年生の春休み」が最多
はじめに、「免許を取得した時期」について尋ねたところ、下記のような結果となりました。『高校3年生の春休み(27.9%)』と回答した方が最も多く、『社会人になってから(19.0%)』『大学1年生の夏休み(16.0%)』となりました。
長期休暇のなかでは、第1位が『高校3年生の春休み』、第2位が『大学1年生の夏休み』が多いことから、高校卒業または大学に入学してからのなるべく早い時期に免許を取得したいと考える方が多いことがうかがえます。
また、大学1~4年生の長期休暇に取得した方の合計は約4割で、『高校3年生の春休み』に取得した方約3割、『社会人になってから』取得した方約2割と比べて高い割合になっており、学業や就職活動の影響が少ないタイミングをねらって取得する傾向があるようです。
また、約2割の方が社会人になってから取得したと回答し、忙しい学生生活の中で取得するタイミングを見つけられなかった方もいることがうかがえました。
そこで、「選択した時期に免許を取得した理由」を尋ねたところ、『時間に余裕があった(30.1%)』が最多となり、『春・夏休みを有効活用したかった(20.1%)』『車で移動できないと不便だった(19.6%)』となりました。
「時間的な都合」や「移動の不便さ」が上位になり、長期休暇の活用という合理的な判断に加え、生活圏での移動ニーズや家族の勧めなど、日常的な動機づけも大きな役割を果たしていることがわかりました。
約7割が長期休暇期間(春休み・夏休み)の教習所の混雑を実感
では、長期休暇中の教習所の混雑状況はどうだったのでしょうか。
ここからは、『高校生・大学生の長期休暇期間に免許を取得した』と回答した方にうかがいました。
「長期休暇中の教習所の混雑状況」について尋ねたところ、約7割の方が『とても混雑していた(21.4%)』『やや混雑していた(50.9%)』と回答しました。
長期休暇での免許取得を選ぶ方が多い一方で、その時期ならではのデメリットも明確にあるようですが、実際にどのようなデメリットを感じたのでしょう。
「長期休暇期間に教習を受けるデメリット」を尋ねたところ、『希望の日時の予約がとりにくい(59.3%)』が最も多く、『待ち時間が長くなる(40.6%)』『教習所の料金が高くなる(18.5%)』となりました。
上位になった回答は、いずれも「スムーズに進まない」というフラストレーションに直結するもので、特に「予約困難」は、自由度の高さが前提となる学生のスケジュール設計にとっては致命的な障壁となります。
一方で『教習所のサービス全般の質が低下する(5.7%)』は比較的低く、あくまで混雑に伴う「時間的・金銭的負担」が中心的な課題となっていることがうかがえました。
免許取得が「駆け込み」だと思う方は約2割!
そのような背景から、「駆け込み」で免許を取得したと自覚している方はどの程度いるのでしょう。
再び全員に、「駆け込みの免許取得になったと思うか」について尋ねたところ、『はい(18.8%)』『いいえ(81.2%)』となり、約2割の方が「駆け込み」だったと思っていることが示されました。
約8割の方が、計画的に取得したと回答する一方で、直前に焦って教習を受けた経験のある方も少なくないことが浮き彫りになりました。
では、なぜ先延ばしになってしまったのでしょうか。
ここからは、前の質問で『はい』と回答した方に聞きました。
「先延ばしにした理由」について尋ねたところ、『学業やアルバイトが忙しかった(37.4%)』が最も多く、『教習所の予約がとりづらそうだった(27.4%)』『費用を準備できなかった(26.8%)』となりました。
「時間」「手間」「費用」といった複合的なハードルが上位になりました。
特に、「忙しさ」や「予約困難」は、免許取得を生活の中に組み込むことの難しさを示しています。
さらに、「費用の確保」という理由の方も一定数おり、免許取得に踏み出すまでにはさまざまな障壁があることがわかりました。
そのような中、「駆け込み」で教習を受けることにはどのようなデメリットがあると思うのでしょう。
「駆け込みで教習を受けることのデメリット」を尋ねたところ、『スケジュールの調整が難しくなる(54.7%)』が最多で、『教習所の予約がとれないなど、計画通りに進まないことがある(45.8%)』『必要な時期までに免許を取得できるかという不安や焦りが生じる(32.1%)』となりました。
駆け込み取得は「計画の遅延に伴うストレス」があることがうかがえます。
単なる予約困難にとどまらず、疲労や試験への不安が重なり、免許取得自体がストレス体験となっている実態が明らかになりました。
駆け込みだと、学業や就活など他のタスクとも予定がバッティングしやすく、余計な負荷を増やす結果につながるため、計画的取得の重要性が改めて浮き彫りになったといえるでしょう。
そのような経験を経て、免許取得に最適だと思う時期を全員にうかがいました。
「最適だと思う取得タイミング」について尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。
最適な取得タイミングは「大学在学中」が最多
『高校在学中(31.2%)』
『大学の授業期間中(閑散期)(16.7%)』
『大学1〜2年生の夏・春休み(28.2%)』
『大学3〜4年生の夏・春休み(7.4%)』
『就職活動に入る前(8.4%)』
『社会人になってから(7.0%)』
個別の回答では『高校在学中』が約3割と最多ですが、『大学の授業期間中(閑散期)』『大学1〜2年生の夏・春休み』『大学3〜4年生の夏・春休み』を合わせると約半数となることから、「大学在学中」に取得するのが最適であるようです。
その中でも『大学1〜2年生の夏・春休み』の割合が多いことから、就職活動や卒業論文などで忙しくなる前に取得するのが最適だと考える方が多いことが明らかになりました。
また、『社会人になってから』は少数派にとどまり、実際に取得したタイミングと理想とするタイミングの間にギャップがあることも示されました。
免許取得の手段として選択肢に挙がる「合宿免許」ですが、実際に検討や利用した方はどの程度いるのでしょうか。
「合宿免許を検討または利用したことがあるか」を尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。
合宿免許を利用した方は1割強。魅力は「短期集中」「費用の安さ」「楽さ」
『利用した(13.8%)』
『検討したことはあるが利用しなかった(16.3%)』
『利用していない(69.9%)』
8割以上の方が合宿免許を利用していませんが、検討した方も含めると約3割の方が合宿免許に関心を持っていたことがわかりました。
『利用した』と回答した方の割合は1割強にとどまり、その背景には、日程調整の難しさや費用面の懸念、地理的な条件など複合的な障壁があることがうかがえました。
また、過去の調査で合宿免許の存在を知っているかどうかをうかがうと、「知らなかった」と回答した方は関東地方は約1割、北陸地方は約4割という大きな差が見られ、そもそも合宿免許の存在自体を知らなかったという可能性も想定されます。
最後に、実際に合宿免許を利用した方が「合宿免許を選んでよかった」と思う点について聞きました。
「合宿免許を選んでよかったと思う点」について尋ねたところ、『短期間で集中して取得できた(62.1%)』が最も多く、『費用が安かった(50.7%)』『スケジュールが組まれていて楽だった(47.9%)』となりました。
上位には「効率性」「コストパフォーマンス」「行動のしやすさ」が並び、合宿免許の最大のメリットが「短期集中で完了できること」に集約されていることがわかります。
特に、スケジュールがあらかじめ組まれている点は、取得に向けての迷いや不安を減らす利点として機能しているようです。
また、『旅行気分を味わえた』といった声もあり、「学ぶ」と「楽しむ」を同時に満たせるスタイルが一定層に評価されていることもうかがえました。
今回の調査で、自動車免許取得における計画性と時期選びの重要性が浮き彫りになりました。
実際に取得したタイミングとしては、高校卒業直後や大学1年生の長期休暇が主流となっており、その背景には「時間の余裕」や「休暇の有効活用」があるようです。
しかしながら、約2割の方は「駆け込み取得」だったと回答しており、教習所の混雑やスケジュール調整の困難さ、精神的・身体的な負担といったデメリットも明らかになりました。
特に、免許取得を先延ばしにした理由は「学業やアルバイトの多忙」「予約の取りにくさ」「費用負担」と多岐にわたっており、免許取得が一朝一夕で実現できるものではないという現実が浮き彫りになりました。
取得経験者の多くが「高校在学中」や「大学1〜2年生の長期休暇」が最適と回答している点からも、余裕を持ったスケジュール設計の重要性が再確認されます。
スケジュールの調整もしやすく、精神的・身体的負担が少ない合宿免許を検討してみてはいかがでしょうか。